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学生へのメッセージ

  「ドイツ語の勉強は何の役に立つんですか?」時々こんな質問を受けます。就職に有利、ビジネスツールになる、ドイツ人と友達になれる・・・かもしれません。しかし私は、「固定観念から自由になれる」とお答えします。
 高校生の私は、どうせ日本で働くんだから外国語なんて要らない、と思っていました。けれども、大学でドイツ語を学び、ドイツひとり旅を経験して、考えが変わりました。ドイツ語で話しているときにある種の開放感を覚えるようになったからです。語学力に乏しく、話すこと自体は大変でしたが、それでも、ドイツ語でならば思ったことを率直に言える予感がしたのです。
 この開放感は、たとえば一人称主語ichから来ていました。日本語で話すとき、「俺」か、「僕」か、「私」か、主語なしか、空気を読みつつ慎重に選択しなければならないけれど、ドイツ語ではいつもichと言えばすむ。なんて楽なんだろう、そう思いました。英語のIでも同じことが言えるわけですが、ともかく私はドイツ語を通してはじめて、日本語を介したコミュニケーションと外国語を介したそれとの違いを意識しました。もちろん、ドイツ語でも日本語とは別の部分でいろいろと気を遣わねばなりません。しかし、異なる文法と論理から成り立つドイツ語で話すとき、私は、日本語で思考し行動する普段の自分から抜け出せるように感じます。母語の重力から解き放たれて、世界と自分をこれまでとは違う角度から眺めることが出来ます。ちょっとした生まれ変わりの感覚と言ったらよいでしょうか。窮屈な先入観が消え、あらゆるものを相対的にとらえることができるようになるのです。
 みなさん、長崎外国語大学は多様な言語に満ちています。つまり新しい考え方、新しい自分を見出す可能性が身近にたっぷり準備されているのです。4年間の外国語学習を通して、世界の豊かさを存分に味わってください。

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