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長崎外国語大学の取り組み C

全学的就業力育成システムの再構築 ~就業力育成を狙いとする正課教育のシステム化と高度化~

文部科学省は、大学設置基準等を改正し、教育課程の内外を通じた「社会的・職業的自立に向けた指導等(キャリアガイダンス)」を制度化しました。(2011年4月施行)。
これと同時に、社会的・職業的自立につながる就業力の育成に主眼をおいて教育改革を行おうとする大学に国として緊急かつ強力に支援する「大学生の就業力育成支援事業」を公募しました。
長崎外国語大学は、2009年度、幅広い職業人の育成をめざすべく、「語学力」・「コミュニケーション力」・「人間力」を鍛え、「真の対話と相互理解によって共通の目標を一致協力して実現する力を備えた人材を育成する」という明確な教育目標を掲げ、1学部1学科から外国語学部「現代英語学科」、「国際コミュニケーション学科」の2学科体制とする学科改組を行い、また、全学的な教育課程の刷新を行いました。
この教育改革を体系的に推し進めるために、学修者の立場に立った就業力育成を強化する「全学的就業力育成システムの再構築~就業力育成を狙いとする正課教育のシステム化と高度化」プログラムを策定し、文部科学省の公募で、この取組が採択されたものです。 

長崎外国語大学では、全学的就業力育成プログラムを通して、学生の「人間力=就業力」を鍛え、グローバル社会に貢献できる人材の育成に全学をあげて取り組みます。

取組の目標と概要
 取組A  教育基盤のシステム化
    〔目標〕
  • 学生が自らの資質や個性に応じて進路を選択し、主体的、意欲的に履修計画が立てられる。(PLAN・DO)
  • 学生が自らの学修成果を評価・点検し、目標を定めてさらに学修を深めることができる。(CHECK・ACT)
    〔具体的取組〕
    学修内容・学修成果の可視化
  • カリキュラムの体系化
  • シラバスのシステム化
  • 学修ポートフォリオ・システム
取組B  指導・助言体制の充実
    〔目標〕
  • 学生が体系的な修学計画のもと安心して意欲的に学修できるよう十分な指導・助言を受けることができる。
    〔具体的取組〕
  • アドヴァイザー制度の充実
  • 学生カルテ、学修ポートフォリオを活用した指導
  • 学生―教員―卒業生のネットワーク(SNS活用)
取組C  教育内容と方法の充実
    〔目標〕
  • 学生が進路の多様性や特質について学び、自分の進路に展望を持つことができる。
  • 選択した進路と密接に係る知識やスキルを身につけ、効果的なコミュニケーション力や実践力などの「人間力=就業力」を充実させることができる。
    〔具体的取組〕
  • 実務家教員の採用による実学系科目の充実
  • プロジェクト科目/インターンシップ科目の充実
  • 海外留学の再評価と活性化
  • 地域企業・地域社会との連携強化

 

「人間力=就業力」とは何か

 「人間力=就業力」を構成する5つの力を指標として、個々の授業科目の学修成果を図り、その結果を総合して学修ポートフォリオ上に表示します。学生の「人間力=就業力」の充実度を時系列で知ることができます。

【長崎外国語大学が期待する人間力】
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 就業力向上を目指すカリキュラムの体系

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  • 1年次の導入から4年次の発展段階まで「キャリアプランニング科目」を軸としながら、カリキュラム全体で「人間力=就業力」の育成を目指します。
  • 「効果的なコミュニケーション力」を強化するために「日本語と外国語の運用能力」を高めます。
  • 「教養科目」、「専門教育プログラム」では、専門知識を身につけるほか、「知識を理解し、知識を取り込む力」、論理的思考力・問題解決力などの汎用的「人間力=就業力」を養います。
  • 現代英語学科「専門教育プログラム」のうち「国際ビジネス」、実務系の「観光ホスピタリティ」、「通訳翻訳」の各分野で、社会の第一線で活躍する実務家による授業を実施します。学生は、これらの分野で進路の多様性と特質を学び、自分の進路に展望を開くことができます。また、各分野における知識とスキルを身につけます。
  • 「現代英語グローバルプロジェクト」、「多文化共生プロジェクト」科目では、PBL(Project-Based Learning)により、「人間力=就業力」を構成する5つの力を総合的に身につけます。
  • 海外留学プログラムの学修成果を「人間力=就業力」の5つの観点から評価します。
  • 「人間力=就業力」を高め、世界で活躍できるグローバル人材を育成するため、国際交流協定大学と連携しながら「海外インターンシップ」を推進します。

 

就業力育成を保証する全学的指導体制とPDCAによる点検評価

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上の図は、長崎外国語大学の自己点検・評価体制を示したものであり、就業力育成の「質」がPDCAサイクルによる自己点検・評価体制によって保証される仕組みを説明したものです。

  1. 学部長が議長となる学部運営会議は、教育目標(Diploma Policy)、教育課程の編成方針(Curriculum Policy)に基づき、就業力育成の基本方針を策定し、教育運営、教育実践、学修支援の分野ごとに関連委員会等に方針を周知・徹底します。(PLAN)
  2. 方針に基づき、関係委員会等は、教育の実施計画、学修支援・学修指導計画を立てます。(PLAN)
  3. 学科や専修言語の教員組織は計画に従い、教育や学修支援を実践します。(DO)
  4. 計画の達成度は、委員会等が学修ポートフォリオに蓄積された学修成果に関わる資料や自ら実施するアンケートの結果などにより、自己点検・評価を行います。(CHECK)
    全学自己点検評価委員会は、これらの結果を総合して、自己点検・評価を実施し、学部運営会議およびFD委員会にフィードバックし、必要な改善を求めます。(ACT)

 

具体的な取組(まとめ)
1  教育課程のシステム化

第一に、学生が自らの資質や能力を把握しつつ、将来の進路選択に照らして適切な教育プログラムや授業科目を選択し、計画的な学修が行えるよう「教育課程の体系化」を図ります。「人間力=就業力」を構成する<5つの力>を軸に学部・学科のDiploma Policy(DP)を定めます。
第二に、カリキュラムマップの構築によって、DP項目と各授業の到達目標との関係を明示し、どの授業科目でどのDPが実現できるのか明らかにします。到達度は、「行動目標」として記述しますので、学生は「どの科目を履修すれば、何ができるようになるのか」を容易に知ることができます。
第三に、「人間力=就業力」の充実を個々の授業科目において実質化するため、、<5つの人間力(就業力)指標>により、その達成度を授業の学修成果として測定します。

2  新シラバス・システムの導入

「シラバス」システムでは、カリキュラムマップ、履修モデル、個々の授業科目の詳細シラバス(「行動(達成)目標」、「評価方法」と「人間力指標」の対応関係を数値的に記述したマトリックスを含む)を収録し、学生の進路選択に応じた学修計画を支援します。

3  学修ポートフォリオ・システムの導入

学期ごとに「人間力=就業力」の5つの指標による個々の科目の学修成果を測定し、その結果を総合して「学修ポートフォリオ」システムで学生に提示しますので、学生は、このポートフォリオにより学修成果(「何ができるようになったのか」)を指標別に知ることができます。学修成果を自ら分析・評価し、次学期以降のより高い行動目標をポートフォリオに記述することによって、自律的に学修計画を立てることができるのです。このPDCAサイクルを4年間、定期的に繰り返すことで、学生の学ぶ意欲を引き出し、社会的職業的な自立を促します。

4  就業力育成に向けた全学的教育体制・指導体制の確立

「人間力=就業力」の育成指導の要となるのは、学生10名~30名に対して1名のアドヴァイザー教員です。アドヴァイザー教員は、「学生カルテ」(運用中)に記載された個人情報(留学、インターン、ボランティア活動、課外活動、各種資格、検定試験結果等の実績データ)に加えて、「学修ポートフォリオ」の内容を随時モニターし、適切な修学上の指導・助言を行います。また、「SNS」コミュニケーションシステムを活用して、キャリア支援のためのコミュニティー広場を開設し、卒業生・企業人などの参加を得て、学生とのアクチュアルな情報に基づく就業支援の場とします。

5  実務家教員による授業とプロジェクト科目の充実

キャリアプランニング科目並びに「専門教育プログラム」のうち「国際ビジネス」、「観光ホスピタリティ」、「通訳翻訳」の各分野で、社会の第一線で活躍する実務家による授業を実施します。
特に、「観光ホスピタリティ」分野では、ANA(全日本空輸株式会社)と連携を図り、汎用性の高い「ホスピタリティ」力の養成に力を入れます。「通訳翻訳」分野では、同時通訳システムを導入し、実践的な指導を行います。「現代英語グローバルプロジェクト」、「多文化共生プロジェクト」科目では、PBL(Project-Based Learning)により、「人間力=就業力」を構成する5つの力を総合的に身につけます。

6  海外留学プログラムの充実と海外インターンシップの実施

「人間力=就業力」育成の観点から海外留学プログラムの教育目標を明確にし、「人間力=就業力」の5つの指標によってその学修成果を図り、より高度の「人間力=就業力」育成につなげます。また、世界で活躍できるグローバル人材を育成するため、国際交流協定大学と連携しながら「海外インターンシップ」を推進します。