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長崎外国語大学の創設にあたり

長崎外国語大学  初代学長  光田明正
Mitsuta, Akimasa 

  現代は「国際化時代」であります。あらゆる分野で国際間の接触が進み、国民全体の生活がグローバルな網目のなかに組み込まれ、人の行き来は人類史上例を見ない激しさで密度を加えております。また反面、このような時代であるからこそ「国際化」とは何であるか、日本が「国際化」するとはどういうことかを国民の一人ひとりが考え、自らの体験に基づく自己認識を確立することをも強く求められているとも言えます。特に青年について、そのような学習が必要と考えられます。
 
 「国際化」の最も重要な課題は何でしょう。それは、自己を確立した上での相互理解に基づく人の交流にあると言えます。正確な自己認識をもったうえで、相手を柔軟に受け入れながら、深いつきあいをすることが必要です。そのような深いつきあいは、いろいろな異なる歴史と文化をもつ各国民が互いの歴史や文化を背景としたものの見方、価値観を学び理解した上でのみ成り立ちうるものです。違いは違いとして理解しながら、共有できるものを見いだし、共通の目的に向かって手を携えてゆくことができる関係、真に友人と言える関係を築きあげる必要があります。

 その実現のためには、基本として言葉の学習が必要です。言葉はコミュニケーションの前提です。それなくしては深い理解は不可能とさえ言えます。しかし、言葉のみではなく、言葉を含む文化全体を把握することが不可欠です。互いの文化に対する認識を深めて尊敬しあう、それが「国際化」の基本ではないかと思えます。

 これが時代の求める課題であります。新しく発足する長崎外国語大学は、日本国民としての基本的教養を培い、徹底した外国語教育を行うのに加え、各国の大学との提携を図り世界各国の文化の実践的学習を進め、時代の需要に応じた人材の養成を図ることを目標とするものです。

 全国的にみて、九州の地にこのような時代の要請に応ずる大学が創設されるのは、時代と地域両者の要請に応えるものです。次代を担う若者が、こぞってこの新しき学園に、未来への夢を託し集いきたらんことを願います。

(2001年開学を前にして)