在外研究の研修場所としてアメリカ国立公文書館を選んでからすぐに仲本和彦著『研究者のためのアメリカ国立公文書館徹底ガイド』を購入した。この本の著者は米国立公文書館で12年間活動した経験を持つ日本人アーキビストの第一人者である。米国立公文書館は正式名称を「国立公文書館・記録管理庁」と言い、英語ではNational Archives and Records Administration, 略してNARAと言う。Washington DCにある本館は「Archives I」、メリーランド州カレッジ・パークにある新館は「Archives II」と称される。
過去の記録の保存と公開は民主主義の根幹をなすものであり、その社会がどれだけ民主的であるかのバロメーターである。この本は、(1)出発前の準備、(2)カレッジ・パークでの調査・蒐集、(3)主な資料群、(4)文書以外の資料の調査・収集、(5)カレッジ・パーク以外のNARA傘下施設の5章から成り、それぞれについて分りやすい解説が具体的に行われている。公文書館で資料収集を行おうとする者にとっては必読書であろう。2008年の出版であるので、九州大学附属図書館の三輪宗弘氏の公開している資料「National Archives II(米国立公文書館II)-海外アーカイブ情報I(1)-」と「National Archives II(米国立公文書館II)の実践的利用法-海外アーカイブ情報I(2)-」も参考にした。