日本語教育を知り、この道を志してから10有余年、この間中国や国内の大学機関であれこれ教育経験を積んできました。私の専門は、この経験と密接に結びついた「日本語教育学」です。なかでも日本語学習者がどのように日本語を身につけるのか、身に付ける過程でどのような問題と向き合うのか、そしてどのように解決しようとするのか(あるいは、あきらめるのか…?)といった「言語習得」を中心として研究しています。本学に学ぶ留学生の言語面での成長はもちろん、多くの実践の場面での活躍をサポートしていきたいと考えています。また本学に赴任してからは、私の後輩として日本語教師を目指す「日本語教員基礎資格取得講座」受講生とともに、研究と実践とをさらに深く結びつける機会を得ました。修了生が世界各地で教壇に立つようになり、長崎から世界へ、日本語教育のネットワークが広がりつつあることを大変うれしく思います。
2001年3月 千葉大学文学部日本文化学科卒
2003年3月 早稲田大学大学院日本語教育研究科修士課程修了
(早稲田大学大学院日本語教育研究科博士後期課程在籍)
修士(日本語教育学、早稲田大学)2003年
[担当科目]
留学生対象日本語科目(「古典日本語文法」「日本語読解」「日本語聴解」「日本語文章表現」「日本語口頭表現」等)、日本語教員基礎資格取得講座(「日本語教授法Ⅰ・Ⅱ」「日本語教育実習の理論」「日本語教育実習」)
[教育方法・内容の工夫]
留学生対象日本語科目については日本社会を多角的に考察する習慣が身に着くよう豊富な生教材を活用するよう心がけています。また日本語教員基礎資格取得講座については受講生のモチベーションの向上を図るため、私自身の経験を織り交ぜながら講義しています。
[作成した教科書・教材・参考書]
『日語精読 第一冊』 『日語精読 第二冊』、共著、外研社
[教育実践に関する発表・講演など]
「非母語話者を対象とした古典文法授業の実践報告 -学習者のモチベーション向上を目指した取り組み-」(2006年6月、於:中国・魯東大学)など
[最近5年間の研究]
私の関心は大きく次の3つにまとめることができます(「主要研究業績」には、それぞれテーマから論文と口頭発表とを紹介しました)。
(1)「第三者言語接触場面での会話分析」・・・中国人とフランス人が日本語で会話したら、どんな特徴が出てくるだろう。母語が異なる日本語学習者同士の会話場面での様々な事象を取り上げ、分析します。特に両者に日本語能力の差があったとき、それぞれ相手をどう認識し、行動するのか、ミクロレベルでの分析を試みます。研究を通して、ネイティブばかりに目が向きがちな言語学習のパートナーに新たな可能性を生み出すことができたら、と考えています。
(2)「非母語話者のための古典日本語教育」・・・海外の日本語専攻のカリキュラムをみると、日本の古典文学や古典文法を学ばなければならない教育機関が少なくありません。では、どのように古典を教えているのかというと、教育機関によってまちまちであり、達成目標が明示されていないなど、プログラムとして深刻な問題を抱えていることが珍しくありません。そこで問題を洗い出し、改善策を模索することを目的として教材を見直すことから研究を始めました。
(3)「日本語教育における実際使用アクティビティ」・・・教室で先生の使う日本語は理解できても、一歩教室の外に出るとさっぱりわからない、といった留学生は少なくありません。もちろん教室での学習も大きな役割を持っていますが、さらに教室外と結びついた活動にはどのようなものがあるのか考えていきたいです。これまでの研究としては「討論活動」を取り上げ、学習者が言語それ自体ではなく、言語を使ってどのように活動するのか実際使用を試みたときの特色を探りました。
[委員会]
教務委員会、国際交流・留学生委員会ほか