教育理念

はじめに

今、このページを見ているみなさんの多くは、韓国の何かに関心がある、韓国語を勉強したいと考えている、既に韓国語を勉強している、のいずれかに当てはまるでしょう。いずれにせよ、韓国に興味・関心があるという点は共通していると思います。では、みなさんは韓国の何に関心があるのでしょうか? 韓国語を勉強している方は、なぜ勉強しようと思ったのでしょうか?
最近は、いわゆる「韓流」ということばで表現されるように、韓国の映画、ドラマ、音楽など、そしてそこに出てくる俳優や歌手が大変に人気のようです。みなさんの多くは、この「韓流」から何らかの影響を受けたと答えるかもしれません。あるいは「身近に韓国の友人がいる」など「韓流」以外のきっかけから韓国語を勉強しはじめたと答える方もいることでしょう。
さて、みなさんはどの程度韓国語を勉強したいのでしょうか。言い換えるなら、韓国語を勉強する目標は何でしょうか。「韓国旅行に使いたい」からでしょうか。それとも「将来、韓国語を使った仕事がしたい」からでしょうか。
このページでは、以下、長崎外国語大学の韓国語専修の教育理念、つまり、韓国語専修が、どんな理由で、何を目的として、教育を行っているかについて紹介します。

理念1:高度な韓国語能力の修得

長崎外国語大学の韓国語専修では、4年間を通じて韓国語を学習することによって、卒業後、仕事で使えるほどに高度な韓国語能力を身につけることを目標にしています。
韓国語の授業は、各学年を通じてほぼ毎日あります(カリキュラム)。1年生は初級、2年生は中級、3粘性と4年生が上級レベルの授業です。具体的な達成目標は、1年生で韓国語能力試験初級(2級)に、2年生で韓国語能力試験中級(4級)に、3年生で韓国語能力試験上級前半(5級)に、4年生で韓国語能力試験上級後半(6級)に合格することです。
また、本専修は韓国への留学を積極的に推進しており、一定程度の成績を修めれば協定校への交換留学が可能です。そのため、これまで本専修に所属した学生はほとんど、2年生の秋学期から3年生の春学期にかけて、半年もしくは1年間の韓国留学を経験しています(留学実績)。留学体験を通じて、韓国語能力のさらなる向上が望めるのはもちろん、韓国の社会や文化に対する理解も深まることが期待できます。
しかし、留学は義務ではありません。さまざまな理由によって留学ができないケースもあるでしょう。また、留学をしなかったからといって、韓国語が上達しないわけでは決してありません(そして、留学をしたからといって必ず韓国語が上達するわけでもありません)。長際外国語大学には常に、韓国の協定校から留学してきた韓国人留学生が大勢います。留学をせずとも、かれらとキャンパスライフを共に過ごすことで、韓国語や韓国のことについて多くのことを学ぶ事ができます。本専修は留学を積極的に推進してはいますが、留学をせずとも高度な韓国語能力を修得できるような仕組みもしっかりと準備しています。

理念2:韓国を「理解」することのできる人材の育成

さて、それでは高度な韓国語能力を有し、流暢に韓国語を駆使することができれば、韓国語を使った仕事や韓国に関わる仕事に就くことができるのでしょうか。実は、韓国に関する職に就くことはそれほど簡単なことではありません。なぜなら、高度な韓国語能力を前提として、その上でさらに、韓国の社会や文化、歴史や文学など、韓国に関するあらゆることについて深く理解していることが要求されるからです。
韓国と日本はこれまで「近くて遠い国」と形容されてきました。それは「物理的な距離は近いのに(実際に長崎からだと東京よりもソウルや釜山の方が近いです)、精神的な距離は遠い」という意味です。しかし、近年は互いの国を行き来する観光客も増加し、互いの文化も紹介されてきた結果、「近くて近い国」に変わりつつあります。その一つの現象が「韓流」でしょう。最近はこの「韓流」が韓国語学習の動機になっている人が多いようです。どんな形であれ、隣国に関心をもつことは大変素晴らしいことです。しかし、韓国や韓国人を「理解」しようと思うなら、いつまでもドラマや音楽「だけに」興味関心が留まっていては不十分です。
みなさんは韓国の俳優や歌手の名前はよく知っていると思います。しかし、例えば「韓国の歴史について知っていることを挙げよ」と問われたら、何が頭に浮かぶでしょうか。また、歴史が好きで韓国の歴史に詳しい方でも、「韓国の文学者を一人挙げよ」、そして「その作家の作品を一つ挙げよ」などと問われたら、どのくらい答えることができるでしょうか。
また、韓国ドラマを見ていても、「なんでこの場面でこんなことを言う(する)の?」といったふうに、よく理解できない場面があった方は少なくないのではないでしょうか。その違和感を異文化の視点から分析して、きちんと説明できる人はまだ少ないように思います。
韓国を理解するということは、単に興味関心をもつということだけでなく、その背景にある社会的、文化的、歴史的な事柄を理解し、さらに他の現象と関連づけて説明できるようになるということです。韓国語を使って仕事をするためには、単に韓国語が上手であるだけでなく、このような韓国に対する知識とそれを分析する能力を備えておく必要があるのです。そのためには、韓国の歴史、文化、思想、文学、社会、政治、経済など、さまざまなジャンルのことを幅広く学ぶ必要があります。
そこで、本専修では2年生から4年生が履修する専門科目に、これらのジャンルの科目を用意しています(カリキュラム)。つまり、本専修では、韓国語だけでなく韓国を理解するために必要なあらゆることを学べるようになっているのです。
例えば、韓国に対するさまざまなことを理解していなければ、韓国人と話していても、話が合わなかったり、相手の言っていることが理解できなかったり、場合によっては意見が衝突することもあります。仕事において、そうした摩擦は致命傷になりかねません。また、いくら韓国語ができても韓国や韓国人のことを充分に知らないのであれば、真の友情を育むことは難しいのではないでしょうか。本専修では、日本人と韓国人が、互いを理解しあい、尊重しあい、共に行動していける時代が来ることを目指して、日々教育活動を行っているのです。

きっかけは小さなことでも構わない、でも自分にとっての大きな成果を目指そう!

長崎外国語大学の韓国語専修の教育理念は以上の二つです。しかし、本専修が韓国語を使って仕事をしたい人だけを受け入れているというわけではありません。韓国語を使って仕事をするというのは最も高いレベルにある目標です。ですから、それを目標としていれば、皆さんが抱いているその他の目標は大抵達成できるでしょう。そして、入学前の目標が、学生生活を通してどんどん上昇していくことも、きっと経験できると思います。
韓国について何らかの興味関心がある方。本専修は皆さんの興味を、より広く、より深く追求させていきたいと考え、日々尽力しています。みなさんと共に学ぶ日が来ることを、本専修の教員一同、期待して待っています。

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