中国大陸

1 留学手続

(1)入学申請書類の準備
*留学先大学により、必要とされる書類には若干の違いはありますが、一般的に、以下の書類が必要とされます。

  • 留学申請書
  • 健康診断書(公立病院に限る。所定の様式あり)
  • 保護者による保証書
  • 写真

(2)留学先大学への申請

 上記の書類を、留学先大学に送付します。

(3)入学通知書及び外国留学人員来華査証申請書(JW202表)の取得

 上記の申請書類を提出した後、留学が許可された場合は、入学通知書及び外国留学人員来華査証申請書(JW202表)が、留学先大学より送られてきます。

(4)査証(VISA)の取得

 入学通知書、外国留学人員来華査証申請書(JW202表)、健康診断書、パスポート、写真、申請料を持って、駐長崎中国総領事館に行き、査証の申請を行ないます。数日後には、念願の査証を受け取ることができます。

(5)出発日と航空券の購入

 入学通知書に、留学手続期間が書かれているので、それに間に合うように航空券を手配しておく必要があります。大学で一括して予約します。

(6)海外旅行傷害保険への加入

 留学中は、体調を崩したりすることもありますので、必ず加入しておかなければなりません。

(7)その他

 中国においても、たいていの生活必需品は手に入るので、以下では、任意ではありますが、筆者の体験から、敢えて持っていった方が良いのではないかと思われるものを挙げてみました。

①中国でお世話になる人へのお土産(お客さん気分を捨て、これくらいの気配りは欲しい!)

②トイレットペーパー、洗剤(留学生寮に到着するのが夜であったり、新しく来た留学生が殺到して、売り切れていたりするため)

③サンダル(部屋履きとして使うのはもちろんのこと、皮膚病予防のために、シャワーを浴びるときも必要である)

④蚊取り線香、ゴキブリホイホイ(網戸が破れていたり、炊事場が近いとベッドの上にまでゴキブリが遭いまわっていることもあり、朝、靴を履いたら、その中で眠っていたゴキブリを踏み潰してしまったというハプニングもよくあると側聞しています)

⑤うがい薬、リップクリーム、保湿クリーム(中国はものすごく乾燥していて、埃っぽい)⑥耳栓(ルームメイトのいびきに、悩まされないため)

⑦中国旅行書(中国のものは、大雑把である)

⑧中日辞典、日中辞典(中国製のものは使いにくい。また、日本で市販されている廉価な中日・日中併用辞典は、全く使い物にならないので、きちんとした辞典を持って行くべきです)、最近は電子辞書が便利です。

⑨日本についての本(授業中、あるいは中国人の友達に、日本について紹介しなければならない場面が必ず訪れます)

⑩写真8枚(学生証、留学生登記表、図書館入館証などを作成するために必要)

*なお、中国の電圧は、220Vであるため、日本の家電製品はそのままでは使用できません。そのため、変圧器を使うか、現地で調達するしかないです)

2 留学先到着後の諸手続き

(1)到着の届け出

(2)入寮手続き

・部屋の鍵の受け渡し、物品の貸与と敷金の支払い。

(3)入学手続き

・パスポート、入学通知書、JW202表、健康診断書、写真などを提出するとともに、外国人居留証の申請など。
・学費、寮費、その他の費用の支払い(交換留学の場合は先方の学費は要りません)

(4)クラス(レベル)分けテスト

 配属されたクラスによって時間割は決まっていますので、基本的に履修登録で頭を悩ませることはありません。むしろ、よりレベルの高いクラスに配属してもらうために(レベルの低いクラスに配属されてしまうと、「朱に交われば赤くなる」、という事態にもなりかねません)、留学前に中国語の特訓をしておくことが肝要です。

3 費用の概算(一年)

約100万円(渡航費、寮費、生活費全て込みで)
*中国に一年留学するとどのくらい費用がかかるかとよく質問されます。実に、答えに窮する質問であります。人により、生活スタイルやこだわりも違うので、なんとも答えようのない話であります。

そのうち渡航の際に必要な費用は

・航空券(一年オープン):約10万円・海外留学生保険:約17万円
・健康診断:約3万円
・中国査証取得料:3000円(旅行代理店に委託しない場合)

寮費は首都師範大学の例では二人部屋で一日一人70元です(一括払いの場合)。

4 留学先での学習

(1)授業内容

 授業に先立ちクラス分けの試験が行なわれます。日本人は会話力はまるで不得手であっても、筆記試験は比較的良くできるので、上級のクラスなどに入れられたりすることもありますが、授業が始まってみたら、周りはみんな日本人ばかりであったなどということも結構よくあると側聞しております。

午前

・会話、聞き取り、作文、読解

午後

・任意で、太極拳や書道などの授業を履修

・日本語学科の学生とマンツーマンレッスン

 留学をしたら、自然と中国語ができるようになるなぞという幻想は捨てる必要があるといわれています。いずれにせよ、授業に過剰な期待するのは無理な話であるので、一年以内の留学であれば、発音のマスターと語彙の増強に特化した学習をすることが、一見プリミティヴに見えても、結果的には、最も効果が上がる学習法であると言えましょう。 会話を勉強したいと言っても、正確な発音もできず、自分の気持を伝えるための最低限の語彙も知らないで、テレパシーを使うならともかく、どのようにして会話をするというのでありましょうか。このようなものすごく単純な道理を、私たちは、ややもすると忘れがちになるものであります。単純なことをきちんと言えなければ、難しいことを言える筈はないし、必要最低限の語彙がなければ、単純なことさえ、言うことはできないのであります。

 繰り返しになりますが、ただ中国に留学しただけで、中国語はできるようにはなりません。中国語をマスターしたいのであるならば、日本での学習と同じように、留学中も、デスクワークを中心とした地道な努力しなければならないことは言うまでもありません。中国語を習得するための王道は、発音のマスターと語彙の増強であるということを忘れないで欲しいものです。

 留学中、己を無にして、発音のマスターと語彙の増強に没頭すれば、帰国までに、自分の中国語の実力が向上したことを、折に触れて実感する機会に遭遇するでありましょう。

(2)試験対策

 漢語水平試験、いわゆるHSKは、中国国内で中国語能力判定のために用いられる試験であります。日本での受験も可能ではありますが、費用がべらぼうに高く、試験会場も大都会に限定されていますので、中国に留学した機会に受験するのが一番良いです。留学中に受験するのであれば、驚くほど受験料が安く、大学にいながらにして受験をすることも可能です。留学中の勉強の励みにもなりますので、是非受験されることをお薦めします。

(3)課外活動

・観光、買い物・テニスや卓球などのスポーツ
・中国各地への旅行・名所旧跡巡り
・郊外の散策・市街地の徘徊・友人宅の訪問など

(4)一年間のタイムスケジュール

8月末:留学開始にともなう諸手続き、開学式典
9月上旬:秋学期授業開始
10月初旬:国慶節期間の大型連休(一週間程度)
10月中旬:運動会12月中旬:クリスマス休暇(2週間程度)
1月1日:元日(正月休一日)
1月2日:授業再開
1月初旬:期末試験
1月中旬:冬休み(一ヶ月程度)
2月下旬:春学期授業開始
4月5日:清明節(休日)
4月中旬:修学旅行
4月下旬:運動会
5月1日:メーデー期間の大型連休(一週間程度)
5月4日:青年節(休日)
6月下旬:期末試験
7月上旬:夏休み(2ヶ月程度)      

5 中国の提携校紹介

①首都師範大学

ホームページ:http://www.cnu.edu.cn/
住所:北京市西三環北路105号
電話:86-10-68901738(日本語可)

 首都師範大学は1984年に創立されました。(場所は北京海淀区)、首都師範大学文学院の前身は首都師範大学中国語学部といい、首都師範大学と同じ年に設置されました。現在、文学院には中国語言文学、高級交渉秘書、比較文学の三つのコースが設置され、対外中国語教育センターも置かれています。今日では比較文学、比較文化研究所、美学研究所、児童文学研究所、古籍整理研究書、中国現代文学研究中心、普通話測試中心、語言研究中心、中国女性研究中心等の機構があり、これらは中国文部省が認定した高等人文社会科学を研究する重要な研究機関であります。教師と教育補助の先生は101人おり、教授は23人、助教授は40人、講師は24人います。文学院中文系漢語言文化学科は、 1954年最初に成立した学科です。古代文学、現当代文学、外国文学、古代漢語、現代漢語、写作、文芸理論、影視文学、語文教法、文秘などの10の教育研究室と附属する研究所と研究室があります。教職員は100人、その中、教授22人、助教授40人、博士生指導14人、博士33人います。それと共に中国語言文学博士後流動站、中国古代文学、文芸学、語言文字学、戯劇戯曲学、世界文学、比較文学、学科教育論など六つの修士課程があります。漢語言文学学科は四年制大学です。その中、現代漢語、古代漢語、語言学概論、文学概論、美学、中国古代文学、中国現代文学、中国当代文学、外国文学、比較文学、閲読、写作などの20のコースと70の履修授業があります。

 文学院では国際学術交流がとても重視されています。これまでも国際学術会議が開催されました。日本、香港、台湾、アメリカ、韓国、ロシアなどの国とその国の地区の大学と研究機関と長期の学術交流を築きあげました。文学院の対外中国語教育センターは、毎年、韓国、日本等からの留学生の教育をしています(短期)。そして、外国からの修士と博士の学生を募集して、その教育に当たっています。今後更に対外国際交流の規模を拡大するために、来年から国際文化交流ビルを建設する予定です。1,000人以上の学生が泊まることが出来ます。

② 大連外国語大学

 大連外国語大学は、1964年に設立された中国東北地方における唯一の外国語大学です。また、大連市中心部に位置し理想の環境下にあります。同大学には漢学院の他、日本語学院、英語学院、国際旅行・ホテル管理学院、国際芸術デザイン学院、ロシア語学部、ドイツ語学部、フランス語学部、韓国語学部、留学準備培訓部、社会人教育学院、社会科学部があり、本校、分校、研究所を合わせて20ケ所以上の施設を擁します。現在までの総学生数は12,000人以上に達します。
 現在、大連外国語大学には800人以上の留学生が在籍しています。また、世界の約60ケ所の大学及び研究機関と交流・協力関係を結んでおり、国際色豊かな大学となっています。同大学は文科系教科を主軸としておりますが、経済学、管理学、理工学の教育にも力をいれています。

大連外国語大学 漢学院

ホームページ:http://www.dlscs.com
E-mail:scs@dlscs.com
住所:大連市中山区延安路94号
TEL:86-411-82801297  FAX:86-411-82648152
 漢学院は1985年に設立され、以来中国における対外中国語教育の重要拠点になっています。現在までに、世界31の国から、 4,000人以上の長期留学生と、4,000人以上の短期留学生を迎えており、当学院の規模は中国東北地区で一位、全国でも上位にランクされています。現在、漢学院には約450人の長期留学生、約400人の短期留学生が在籍しています。

 漢学院は教学と学術研究において経験豊富な教師人を擁しています。現在、専任・非常勤講師合わせて70名になります。専任教師は、高水準の教師集団で、非常勤教師は、学者、専門家、教授、芸術家たちからなっております。漢学院は、中国国外約20の大学及び約30の研究機関・民間団体と交流・協力関係を結んでおり、また、学術討論会などの活動も盛んに行われています。近年、漢学研究所を中心とする漢学研究は大きな成果を挙げており、また中国対外漢語教育センターの企画による日中合作の教材編集作成も始まりました。

漢学院は施設の充実にも力を注いできました。漢学院には、教室、LL教室、パソコンルーム、閲覧室、講堂などの学習施設と、宿舎220室(一人用バスルーム付き、二人用)、学生食堂(和・洋・中華料理)、レストラン、カフェ、売店、多目的ホール、ジム、浴室、自炊の為のキッチンなどの生活施設(延べ面積10,000㎡)があります。国際電話、コピー、FAX、郵便、インターネットのサービスも行っています。また、漢学院は大連市中心部に位置しており交通の便が非常に良く、内外共に理想的な教育環境、生活環境を提供しております。漢学院は各国留学生のために市内観光、郊外小旅行、中国国内旅行、会話の実践、中国語弁論大会、中国歌合戦、クリスマスイブなどのイベントも行います。

当大学の卒業生たちは外交、経済貿易、文化交流などに携わり、世界各国で国際的に活躍しています。

③ アモイ(厦門)大学
学習環境

 アモイ大学は1921年に著名な華僑指導者である陳嘉庚氏によって創立され、現在は中国教育部直轄の総合的重点大学であります。アモイ大学には今16の学院と二つの直轄学部が設置されています。合わせて73もの修士号授与点、25の博士号授与点,6つのPh.D.研究生移動立占、17の研究機関及び若干の国家重点実験室や教育部所属の重点実験室が設けられています。そのうち50以上の専門で外国人研修生、本科生そして大学院生(修士コースと博士コース)を募集しています。
 アモイ大学海外教育学院は1956年に創設され、専ら本学の海外教育に従事してきた高等教育機関であります。40年以上の歴史をもっている同学院は、中国語教育、中国文学と中国医学教育において豊かな経験を積んでいます。一方で、良好な教育用と生活用の施設も擁しています。同学院の施設としては視聴覚教室、LL室、ビデオ図書室、インターネットカフェ、多目的ホールなどが挙げられます。

ホームページ:http://oec.xmu.edu.cn/

生活環境

 アモイは周知のように、中国南方に位置する一沿海都市であります。亜熱帯気候に恵まれ、年平均気温は21度前後です。そのため、夏は涼しく、冬も寒くありません。快適な気候、春のような四季と新鮮な空気に加えて、住民の気風が純朴であるとして、中国でもっとも家庭的雰囲気のある都市にランクされています。アモイ大学のキャンパスは海に近く、その背後には山を控えているので、美しい景観となっています。環境は清潔で、静けさと安らぎが感じられます。青い空に白い雲,澄んだ水に青々とした山々,さらには銀のような砂浜と人々を魅了する海水浴場があるので、学生達はこの絵のような世界で学問に専念することができます。
 学校側は学生のニーズに合わせ、一人部屋と二人部屋の学生宿舎を用意しています。宿舎にはカラーテレビ、エアコン、電話、トイレ、給湯システム,共同冷蔵庫が設置されています。高価な部屋では、ホテル並のサービスを望むこともできます。レストランは広くて明るく、中華料理,西洋料理と良質なサービスが提供されています。事前に連絡をとっておけば、出迎えも可能ですが、費用は自己負担です。